『浮き世のことは笑うよりほかなし』山本夏彦・講談社

 

かつて『室内』というインテリアの月刊誌がありました。

コラムニストの故・山本夏彦が創刊した雑誌で、大工や建具、家具職人にはじまり、木工からインテリア、プロダクトデザイン、果ては建築にいたるまで、幅広く時代を追い続け、伝えた数少ない専門誌です。休刊までの52年の足跡はそのまま戦後インテリアの歴史といっても過言ではありません。
本書は、『室内』の名物連載「人物登場」に、しゃべるの大好き! 山本夏彦が、珍しく(大体は編集部が聞き手をつとめておりました)聞き手をつとめて、大好きな人としゃべりつくした対談集です。『北大路魯山人』や『千代鶴是秀』(名作ですが絶版!)の著書で知られる白崎秀雄にはじまり、清水幾太郎、向田邦子、建築家の石山修武に安藤忠雄、『東京(ケイ)時代』の小木新造に安部譲二など、錚錚たる顔ぶれ。
溝口健二監督の「元禄忠臣蔵」の殿中の松の廊下のセットをつくる話や明治時代の寺子屋、「シカト」の語源など、ここでしか読めない話がぎっしりと詰まっています。是非、ご一読あれ!