2009年

8月

24日

『ニール・サイモン戯曲集 Ⅲ』早川書房

ニール・サイモンを読み返す。

学生時代に図書館で通読してから、約6年近くがすぎた。6年前に読み終えたときより、ニール・サイモンの魅力が頁の余白からあふれ出してきて、じっとしていられなくなって夜の阿佐ヶ谷を歩く。

残念ながら、本書の「浮気の終着駅」、「カリフォルニア・スイート」の魅力は僕にはわからない。戯曲は会話を読むものだが、他人のおしゃべりをずっと聴いている気がして、読み物として読むことができなかった。

「映画に出たい!」も冒頭読み進めているうちは、いやな予感が終始つきまとうも、中盤から一転し、ニール・サイモンの世界にひきずりこまれて、のめりこむ。「思い出のブライトン・ビーチ」しかり、”最低の状況における人間の尊厳”という重いテーマを、宝石のようなユーモアにちりばめられた台本を渡された役者は一体どんな顔をして、稽古をはじめるのだろうか。

 

ところで、帯に「思い出のブライトン・ビーチ」が「おかしな二人」(女性版)と記されているのはどういう訳か? 本当にそうなのか? 単なる誤植なのか? 理解不能。まったく内容が違うと思うのだが……。