『壊れかた指南』筒井康隆著・文藝春秋

筒井康隆にしては珍しく文庫本化されていない一冊。本書は短編集で、30作収録されている。この中の「耽読者の家」が圧倒的によい。

この短編は、家中が本に埋め尽くされていて立錐の余地なく、働くでも勉強するでもなく、ただ本を読んで、その面白さについて延々語っているだけなのですが、読む喜びというものを表現に昇華している。

本が好きな人は立ち読みでもかまわないので、是非ご一読をおすすめしたい。

ぶっとびますぜ。

ディケンズやウェブスター、ジャック・ロンドン、アルツイバーシェフなど、実際に筒井康隆が大好きな本について、楽しく語っているから、あたかも筒井康隆と話しこんでいるような気分になる。うらやましいというか、この家に行きたい。本気で。というわけで、8月の月間読書賞は、『壊れかた指南』に決定いたしました!