雑誌『新現実』vol.4 太田出版

雑誌『新現実』vol.4 太田出版

2002年7月に、大塚英志と東浩紀の2人が編集する文芸誌・批評誌として創刊された。誌名は東浩紀の考案。東は2号で「降りる自由」を行使し、発行元は角川から太田出版に移動。創刊号の原稿料は大塚英志の持ち出しであるらしい。以下、キャッチコピーの変遷。

 

  • Vol.1 いちばん新しい文学がここにある。
  • Vol.2 「新しい現実」を生きる思想誌
  • Vol.3 「新しい現実」を生きるための思想誌
  • Vol.4 戦時下の批評誌
  • Vol.5 見えない戦時下の批評誌

 

4号は、大塚英志、上野俊哉、中塚圭骸が編集委員を務める。はじめ宮崎吾朗の映画『ゲド戦記』を特集する予定だったが取材を拒否されている。大塚は、数少ない『ゲド戦記』擁護者であるだけに鈴木敏夫とのしがらみなのかこれは残念。

上野俊哉はご存知、カルチュラルスタディー、中塚圭骸は香山リカの実弟。中塚圭骸は「姉ちゃん」のことを暴露(新しく彼氏ができると試しに大林宣彦の映画『ふたり』をみせるなど)することで定評(?)があり、大塚との巻頭対談でも、小学校二年のときの哲学的ないじめを開陳している。

 

「中塚 三面鏡の前に立たされてね、その後ろにもうひとつ三面鏡置かれたのよ。ぼくがどーっと小さくなっているでしょ。「ほらほら、あの一番小さい人は圭ちゃんかな?」なんて言って。石坂浩二の『ウルトラQ』みたいなこと、言い出すんだよ。それで、ぼく失神したんだよ、また。ばたーんって。それから給食食べれなくなってね、学校行けなかったんだよね。哲学的ないじめでしょ。そのとき六時半からNHKでやっていたSFシリーズの『時をかける少女』を見ていたところで、姉ちゃんもSFにイカれた時期だった。それ以来、学校に行けなくなった。そして学校に行こうとするとね、口から泡が出てきてね、歩けなくなるのね。」

 

『ゲド戦記』については、大塚が、画面が全体にフラットであることを、吾朗のアニメーション技術の低さであることを指摘しながらも、建築家として無自覚に導入した空間構成自体を特徴と位置づけて評価している。

久々に雑誌を読んだが、雑誌を読む習慣が一切ないために、とてつもなく読みにくい。A5サイズの版型に5段組はありえない。