『獣の奏者 2』上橋菜穂子著・講談社 青い鳥文庫

蜂飼いのジョウンは、真王国の有名な学校タムユアンの教導師長をつとめていたが、ある事件をきっかけに引退を余儀なくされていた。雲間から日がさしたような笑顔をもつ、エリンとの暮しを通じてジョウンは活力を取り戻し、エリンはジョウンの深い知識をスポンジのように吸収していく。

野生の王獣との出会いから王獣の医術師を目指し、「この世に生きるものが、なぜ、このように在るのかを、知りたい」と思うようになる。

 

「生き物であれ、命なきものであれ、この世にあるものが、なぜ、そのように在るのか、自分は不思議でならない。小さな蜜蜂たちの営みが、信じられぬほど効率がよいこと、同じ蜂でも多種多様であること、なぜ、それらが、そうであるのかを考えると、果てしない問いが浮かんでくる。自分もふくめ、生き物は、なぜ、このように在るのかを知りたい。

獣は、人のように言葉を話さない。彼らの病を治すためには、人は、彼らについて、ありとあらゆることを、学びつづけなければならない。獣について学ぶことは、きっと、自分が知りたいと思っていることにつながっているはずである。」

 

と考えたエリンは、カザルム王獣保護場の入舎試験を受けて見事合格し、王獣の幼獣の世話をまかされることになる。

21世紀のナウシカの物語。