『獣の奏者 3』上橋菜穂子著・講談社 青い鳥文庫

エリンは、傷ついた王獣の子・リランを救おうと、野生の王獣の親子のコミュニケーションを模して、竪琴をつかって語りかけようとする。

それが、運命の曲がり角だとは知らずに。

自らの才能だけで、禁じられた<操者ノ技>をつくりあげたエリンは、そこに至って、初代の真王が何故、「王獣規範」をつくったのかがよくわかった。真王は、王獣と会話をかわすものが、現れないように、規範をつくったのだった。

いままでの謎が、ふに落ちると同時に、エリンは恐ろしい困難に直面することになる。

 

本書の、物語の構造は、案外単純で、禁忌と違反、その繰り返しである。

まず禁忌が目の前にあり、それを図らずも、エリンが侵すことで物語がすすんでいく。