『製鉄天使』桜庭一樹著・東京創元社

親愛なるイビチャ・オシムに習っていえば、「残念だったといわなければならないのが残念だ。」

桜庭一樹の読者としては、『赤朽葉家の伝説』を書いた本人が何故、自身の作品をライトノベル化するような書き直しに出たのか理解できない。

60年に一度やってくる干支、丙午(ひのえうま)の女は気性が荒く、天地を揺るがすとされる。

中国地方を制圧した暴走族・製鉄天使をひきい、またその物語を少女漫画家として書き残した万葉の長女・「毛毬」の名前を「小豆」にかえて、会話文を小学生用に書き直しただけの小説。リメイクですらない。

唯一目にとまったのは、巻末にある東京創元社の広告、アンドルー・クルミーの『ミスター・ミー』のあらすじ。