『クネッケ博士のおかしな旅』小林信彦・作 小林泰彦・絵 偕成社

1970年の、『オヨヨ島の冒険』を皮切りに、

1970年『怪人オヨヨ大統領』

1971年『大統領の密使』

1972年『大統領の晩餐』

1972年『オヨヨ島の冒険』

1973年『合言葉はオヨヨ』

1973年『秘密指令オヨヨ』

1974年『オヨヨ城の秘密』

1975年『オヨヨ大統領の悪夢』

 

と来て、1976年『クネッケ博士のおかしな旅』なんである。本当に可笑しい。

 

「むかしむかし、一九八○年ごろのおはなしです。」

 

と一行目から飛ばしている。

七面鳥に金の卵をうませる実験をつづけている大天才クネッケ博士のもとに、ながらく失踪していた弟子、ボンゴーレが帰ってきた。クネッケ博士とボンゴーレは、ホームズとワトソン博士、フロンコンスティン博士と助手のアイゴール――はだしのコンビだったのだが、博士の人づかいの荒さに耐えかねたボンゴーレが5年前に突然出て行ってから、解消されていた。ボンゴーレは、マフィアの大幹部になり、人生を謳歌していたのだが、アメリカ合衆国に上陸してきた、極悪非道の<オヨヨ組織>に苦しめられて、クネッケ博士に助けをもとめてやってきた。

七人の侍のパロディや最後のオチなど、とてもじゃないが子供に向けて書かれたとは思えないが、大変痛快。これを読んでひとり失笑する幼稚園児は、未来の三島由紀夫たる資格を備えていると思う。いかがでしょう。絶版本。

 

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コメント: 1
  • #1

    hitomi (金曜日, 19 8月 2016 19:28)

    昔、読みたかったけれど、すでに絶版になっていました。どんな話なのか知りたくて覚えていたのですが、粗筋を知ってまた読みたくなりました。小林氏はこの手のものを語りたくないようですが、作者自身が書かれているように、ドキドキするような物語も大好きなのです。復刊することを切に望みます。