『文学的パリガイド』鹿島茂著・NHK出版

パリガイドの常連である名所・旧跡を、文学作品から紐といていく画期的な一冊。想像通り、バルザックの出演率が高いが、プルーストやゾラ、デュマやジッドにスタンダール、そしてセリーヌなどオールスターが勢揃いである。引用も気が利いているし、主題もこれしかない、という切り口から切り込んでいるにもかかわらず、印象画のようにぼけた感じがするのは、単に文章のせいか、それともそれだけパリが遠いせいなのか。あと30頁で読了するが、多分最後まで読んでも読まなくてもこの印象は変わらないに違いない。

不愉快なことがいくつか重なって、いらいらしていたが、いらいらしても、いらいらが返ってくるだけなので結局気にしないことにした。