テレビのない風景、改め

今日の本、とします。

本日は、バレンタインデーです。

チョコレートといえば、ミステリでは、スタウトの『赤い箱』か、バークリーの『毒入りチョコレート事件』ですが、駅伝ファンにとって重要なのは、記念すべき東京箱根間往復大学駅伝競走の第一回が今日始まったということでしょう。

 

新聞の冬季五輪を背に、昨晩の続きで、荒俣宏『プロレタリア文学はものすごい』を読みながら、本棚を渉猟。矢野龍渓と平林たい子を探すも、すでに手放したのか見つからない。本書は、プロレタリア文学を猛烈に読んで、その埋もれた名作を一挙に紹介するのかと期待したが、そうではなかったのは残念。江戸川乱歩の読みかえや、志賀直哉、藤村なんかの新しい読み方が紹介されているのは、視点としては面白いが、ブックガイドには少しもの頼りない。葉山嘉樹のタフガイぶりに関心。アウトローな、プロ文関連の埋もれた作家たちの姿がいきいきと描かれているのは、さすが。

 

午後は、洗濯物と掃除を片付け、高林さわ『バイリンガル』を読む。日常の描き方のうまさはよし。アメリカと日本を舞台に、三十年前に起きた誘拐事件を、言語障害から読みほどいていく縦軸は見事。

 

うかつにも、マックブックエアを開き、HULUで『武士道シックスティーン』を見始めてしまう。映画監督は皆、トリュフォーの誘惑にあらがえないのか、延々と走るシーンを長回しで撮影したがる。その是非は別にしても、映画を見ながら簡単に泣いてしまうのは何故か。こんなに簡単に泣かされてしまうのは、社会人として不本意だが最近とみに涙もろくなっているのは事実。気をつけよう。老化はすでに始まっている。