2014年

2月

17日

books335『マザーズ』金原ひとみ著・新潮社

子供ができて育児が大変なのに、旦那が一切家事を手伝わない。もちろん、子供がいない場合は家事だけでもいいのだが、自分だけが仕事から帰ってきた後に、御飯を作り、片づけをし、洗濯をしてさらにアイロンをかけている。その間、伴侶が何をしているのかといえば、テレビを見ている。もしくはオンラインゲームに熱中している。いびきをかいて寝ている。眠たいのは、こっちも同じだよ。思い切り蹴飛ばしてやりたくなるが、昭和な良妻賢母なイメージが邪魔して、胸のむかつきを飲みこみ、発狂しそうになりそうな気持を抑え込んで、皿洗いをしている。

少し長くなりましたが、そんなあなたに、ど真ん中の一冊です。

あるいは、一切の家事を放棄している旦那に、いい加減にしとかないと、こうなります、と、家事への発狂寸前の気持ちをシェアする為にも、またとない一冊だと思います。

本書に、

「育児の大敵は孤独だ。孤独な育児ほど人を追い詰めるものはない。」

とありますが、ここまでかくも執拗に、そのことを書き続けるモチベーションというか、執念が実に見事。小説は、実体験のみで紡がれるものではありませんが、この家事と育児に対する怨念には、感服致しました。